支払う必要がなかった借金「過払い金」とは?

「過払い金」とは?

過払い金は「利息制限法」という借金の利息の法的な上限を超えて返済されたお金のことです。

利息制限法の上限利率は元本が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満なら年18%、100万円以上なら年15%というように定められています。

ところがこの法律には罰則規定がなく、出資法という別の法律に罰則規定が定められていました。

この出資法では平成18年12月に改正されるまで、利息制限法の金利を超えていても29.2%までは罰則が科せられることがなかったのです。

そこで出資法の法改正までは、債権者は利息制限法の上限を超えて利息を取ることがありました。

これがいわゆる利息制限法を守っていないが罰則はない範囲の金利「グレーゾーン金利」です。

そしてこのグレーゾーン金利によって払い過ぎていた借金を「過払い金」と言います。

過払い金があるか確認してみよう

もし借金の取引が平成18年12月以前のものなら、過払い金が発生していないか確認してみることです。

つまり債権者との契約時の金利を請求書などでもう一度確かめてみるのです。

過払い金を返還してもらうときには利息制限法に則った利率で借金を計算し直すことになり、これを「引き直し計算」と呼びます。

引き直し計算をしてみると、債務者が返済すべき額が大幅に変わってきます。

場合によっては全ての返済から余剰金である過払い金が発生し、手元にお金が戻ってくることもあります。

以前の契約書を確認して金利が利息制限法の上限よりも高い場合は、弁護士に引き直し計算をしてもらいましょう。

過払い金が取り戻せない?消滅時効とは

一般的に借金は最終取引日から5年間経過すると「消滅時効」が成立します。

もし消滅時効が成立した場合には「時効なので返済しません」という「時効の援用」と呼ばれる意思表示をすれば原則として借金はなくなります。
(ただし裁判を起こされたり、支払う約束が成立しているときはできない)
本来なら債務者にとって有利なこの消滅時効ですが、実は過払い金にも適用され、過払い金の消滅時効は最終取引日から10年間です。

つまり取引から10年以上経過している債権者には逆に消滅時効が成立することで過払い金が取り戻せなくなるので注意が必要です。

しかし、同じ債権者から借り入れと完済を長期に渡り繰り返していた場合は、それらが連続した一つの取引だとみなされ、最後の取引から10年間が過払い金を請求できる期間になります。

過払い金請求は弁護士に依頼するのがオススメ

過払い金の引き直し計算も請求も自身で行うことは不可能ではありませんが、その場合は取引履歴と過払い金の引き直し計算ソフトが必要になることや、足元を見られて債権者から本来よりも安い金額を提示されたりすることがあるので、できれば弁護士に依頼した方がスムーズに請求が行えるでしょう。

また、最初の請求で過払い金が取り戻せないこともあり、その時は「過払い金返済訴訟」を個人で起こすことになってしまいます。

つまり計算から始まり手元に過払い金を取り戻すまでの一連の流れは、法律の知識のない一般人が行うにはハードルが高めなのです。

もちろん自身で請求しつつ弁護士のアドバイスを仰ぐという方法もありますが、とりあえず一度は専門家の意見を聞いておくべきでしょう。